世界遺産じゃない!”世界農業遺産”っていったい何 !?

 

人類の長い歴史の中で”農業”とは単に食料を供給するだけではなく多様な生物が共存する環境を守り続け、専門の知識や技術という人間の知恵も蓄えました。そして同時に、地域独自の景観や伝統行事、その土地の文化の形成も行ってきました。

世界ではいま、近代化が進む中でテクノロジーの進化によって人々のライフスタイルの変化やグローバル化が、資源の利用や地域の価値に様々な歪みをもたらしています。
その中で失われつつある伝統的な農業や、そこで生まれる知識体系・生物多様性・景観を今もなお守り続けている地域があります。

後世に守るべき人類に必要なシステム!?

 

世界農業遺産とはそういった社会や環境に適応しながらも伝統的な農業とそれに関わって育まれた文化、土地利用(農地やため池・水利施設など)、技術、景観、そしてそれを取り巻く生物多様性の保全を目的に世界的に重要な地域を、国連食糧農業機関(FAO)が認定する仕組です。

 

GIAHS

Globally Important Agricultural Heritage Systems

 

ジアスが目指すもの

 

ユネスコの世界遺産は建物や自然、いわゆる「不動産」をそのまま保存する事を目的としているのに対しFAOの世界農業遺産はその「農業・地域システム」を環境の変化に適応しながら保全し、次世代に継承していく事を目的としています。