ERAHS
第5回東アジア農業遺産学会

世界農業遺産(GIAHS)と持続可能な社会

2018年8月26日(日) 〜 29日(水)

主催

東アジア農業遺産学会(ERAHS) / みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会
和歌山県 / みなべ町 / 田辺市

共催

世界農業遺産広域連携推進会議 / J-GIAHSネットワーク会議
中国農学会農業文化遺産分会 / 韓国農村遺産学会

後援

農林水産省

「第5回東アジア農業遺産学会」が27日から29日までの3日間、みなべ町内のホテルで日本や中国、韓国の農業遺産研究者ら約400人が参加し、講演やシンポジウム、現地見学などで農業遺産の保全や活用について情報交換し、交流を深めました。

国内では2回目、2015年に世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」として認定されたみなべ町や田辺市では初めての開催。東アジア農業遺産学会、みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会、県、みなべ町、田辺市が主催し、「世界農業遺産と持続可能な社会」をテーマに話し合いました。

東アジア農業遺産学会(ERAHS)への期待

武内 和彦

東アジア農業遺産学会名誉議長
東京大学サステイナビリティ学連携研究機構機構長・特任教授
公益財団法人地球環境戦略研究機関理事長
国連大学サステイナビリティ高等研究所上級客員教授


東アジア農業遺産学会(ERAHS)は、国連大学の金沢のユニット(OUIK) が日中韓 3 カ国の農業遺産地域の交流を深めるために 2013 年 5 月に開 催した「国際 GIAHS ワークショップ」に端を発しています。この成果 を踏まえ、同年 8 月に韓国の済州島と青山島で「日中韓 GIAHS ワーク ショップ」が開催され、その中で中国の代表から「東アジア農業遺産学 会(ERAHS)」の設立が提案されました。当時の日中韓の微妙な政治的、 外交的な動向に左右されないように「学会」としましたが、実際には学 術的な交流だけでなく、農業遺産の認定地域の活動の交流の場にもしよ うと考えていました。

以来、2014 年の中国の江蘇省興化市での第 1 回 ERAHS 会議の開催 を皮切りに、2015 年には日本の新潟県佐渡市、2016 年には韓国の忠 清南道錦山郡、2017 年には中国の浙江省湖州市と、毎年、日中韓の持 ち回りで開催されています。会議には各国の研究者、行政関係者、農業 者などが一堂に集い、各地の農業遺産の保全活動の学び合い、共同研究 や今後の連携など交流を深めています。私も、第 1 回からすべての会議 に出席してきましたが、回を追うごとに盛大になっているとともに、日 中韓の関係者の友情が深まっていることをたいへん嬉しく思っています。

第 5 回の今回の会議は、2015 年に世界農業遺産に認定された「みなべ・ 田辺の梅システム」のサイトである和歌山県みなべ町・田辺市で開催さ れます。このシステムは、養分に乏しい斜面の梅林周辺に薪炭林を残し、 水源涵養や崩落を防止しながら、薪炭林を活用した紀州備長炭の生産と、 ミツバチを受粉に利用した梅栽培を行うたいへんユニークなシステムで す。実は田辺市は、私の祖父母が住んでいたこともあって、小さい頃に よく遊びにきていた懐かしい場所です。中国、韓国、そして日本の各地 から参加される皆様を歓迎いたします。

この会議の開催にご尽力いただいた地元の和歌山県、みなべ町、田辺市、 さらには中国、韓国の関係の皆様に心から御礼申し上げるとともに、こ の会議の成功を契機に、東アジア農業遺産学会がますます発展し、日本、 中国、韓国を中心とした東アジア、さらには世界全体の GIAHS の発展に つながることを心から期待しています。

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歓迎のご挨拶

小谷 芳正

みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会会長
みなべ町長


2015 年 12 月「みなべ・田辺の梅システム」が世界農業遺産に認定され、 3 年目を迎える本年、当みなべ・田辺地域において、5 回目となる世界農 業遺産の価値向上を目的に日本、中国、韓国の農業遺産認定地域間の連 携強化、研究交流を図る東アジア農業遺産学会が開催されますこと、また、 日中韓の世界農業遺産に関わる多く皆さま方のご来訪、大変喜ばしい限 りでございます。

当地域は、和歌山県中央部に位置し、温暖多雨な気候の中、海岸辺り から中山間地に渡る農地では、日本の半分以上を占める梅を生産すると ともに、山間地では薪炭林を育む中、最高品質を誇る紀州備長炭が生産 され、国立公園である沿岸部では豊富な魚介類が水揚げされるなど、海 山川の恵みに育まれた地域です。

当地域は、もともと傾斜地が多く、水田に適する土地が少なく耕作不 向きな地形をしていましたが、温暖な気候と排水の良い礫質土壌が梅に 適し、約 400 年前から梅栽培が始まりました。また、紀州備長炭の原木 となるウバメガシ等の薪炭林を梅畑の上部に残すという土地利用を行う ことで、崩落を防止するとともに、生態系を守り、水資源などの天然資 源を活かしながら、連綿と持続可能な農業が営まれてきました。これが 梅システムの始まりです。

先人たちは、この梅システムを取り巻く様々な社会・経済状況の変化 に知恵と工夫を凝らし、柔軟に対応しながら現代まで継承されてきたと ころであり、この梅システムを次の世代に継承していくことが我々の使 命であります。

現在、この地域も日本各地の農山村地域と同様に、一次産業従事者の 高齢化、後継者不足、鳥獣害問題、それらによる耕作放棄地の増加など、 産地を維持・継承していくための大きな課題に直面しています。このため、 世界農業遺産認定地域としては、梅システムの保全と活用を図るために、 地域住民の世界農業遺産への理解はもとより、認定地域としての誇りの 醸成など、その重要性を認識いただくとともに、多様な主体の参加によ る自立的で持続的な取り組みを促進し、地域の活性化を図っていかなけ ればなりません。

こうした中、日中韓の認定地域の関係者の皆様方が一堂に会し、農業 遺産の保全・活用活動に関する情報・経験・課題を共有し、地域間のネッ トワークを構築できるこの学会は、開催地である当地域はもちろん、認 定地域各地にとって大変重要な機会であり、実り多きものになることを 期待しております。

結びに、本学会の成功を契機に、世界農業遺産の価値の拡大と認定地 域各地のご発展、また皆様方の益々の御活躍、御健勝を心より祈念申し 上げ、歓迎のあいさつといたします。

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仁坂 吉伸

和歌山県知事


第5回東アジア農業遺産学会が、本県で盛大に開催されますことを心 よりお慶び申し上げますとともに、東アジア地域の世界農業遺産認定地 域をはじめ、日本国内の農業遺産に関わる多くの皆様方の御来県を県民 を代表して歓迎申し上げます。

わが国最大の半島である紀伊半島の西南に位置する和歌山県は、紀伊 山地が県土の大部分を占め、西は瀬戸内海、南は太平洋に面し、高野山 や熊野古道など世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」をはじめ日本 屈指の観光資源を擁し、世界的旅行ガイドブック「ロンリープラネット」 が最も旬な旅行先を紹介する「Best in Travel2018」においても「紀伊 半島」が訪れるべき地域ベスト5に選出されるなど、世界的にも注目さ れています。

また、本県基幹産業でもある農業分野においては、恵まれた気象や地 質条件を活かした果樹栽培が盛んで、うめ、温州みかん、かきは全国1 位の生産量を誇ります。

なかでも、みなべ・田辺地域の梅栽培は約 400 年前にはじまり、現在、 日本国内の 50% 以上の生産量を誇る一大産地が形成されています。当地 域では、紀州備長炭の生産も盛んで、その原料となる薪炭林が水源涵養 や崩落防止など保全機能を発揮するとともに、うめの花の受粉に薪炭林 に生息するニホンミツバチを利用するなど梅林との共生関係が築かれて きたことや、地域の里地・里山の自然景観が保全され、豊かな生物多様 性が維持されていることなどが総合的に評価され、2015 年に「みなべ・ 田辺の梅システム」として世界農業遺産に認定されました。

このような環境の中で生産された高品質なうめは、梅干しや梅酒など に加工されています。当地域の就業者の約 7 割がこの梅産業に関わって おり、生産振興や将来を見据えた後継者育成の取組など、農業遺産シス テムの保全と継承に熱心に取り組んでいます。

県内の他の地域においても「みなべ・田辺の梅システム」に続き、農 業遺産の認定を目指した取組もはじまっており、県としても積極的に支 援を行っているところです。

こうした中、東アジア地域の研究者や認定地域の関係者の皆様方が一 堂に会し、「世界農業遺産 (GIAHS) と持続可能な社会」をテーマに農業 遺産の保全と活用に関する情報を交換し、共同研究や交流を深められる ことは開催地である本県のみならず、世界的に注目されている東アジア 地域の持続的発展に大きく寄与するものであり誠に意義深く、大きな成 果が収められるものと期待しています。

結びに、本学会の成功と皆様方の益々の御活躍、御健勝を心から祈念 申し上げ、歓迎のあいさつといたします。

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プログラム

08:30 - 09:00
開会式

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール

歓迎の挨拶
みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会会長、みなべ町長 小谷 芳正
和歌山県知事 仁坂 吉伸
来賓の挨拶
農林水産省近畿農政局長 神山 修
09:00 - 10:00
基調講演

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール

GIAHSをめぐる最近の動向
国際連合食糧農業機関(FAO)GIAHS事務局長 遠藤 芳英 PDF
アドバイザリーグループの取り組み
FAO GIAHS SAG 副議長、
中国科学院地理学科・資源研究所 教授
閔 慶文 PDF
GIAHSとパートナーシップ
東アジア農業遺産学会(ERAHS)名誉議長、
国連大学 サステイナビリティ高等研究所 上級客員教授
武内 和彦 PDF
10:00 - 10:20
写真撮影(ロイヤルホール)、ポスターセッション

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール前ホワイエ

【中国】
河北渉県ドライランド棚田システム
河北省渉県農牧局 副局長
賀 献林 PDF
浙江慶元シイタケ文化システム
浙江省慶元県食用菌管理局 副局長
葉 暁星 PDF
浙江德清淡水真珠伝統的養殖・利用システム
欧詩漫集団有限公司 真珠文化研究主管
張  鵬 PDF
湖南新化紫鹊界棚田システム
紫鵲界梯田ー梅山尤宮風景名勝区管理処 党組成員
戴  鵬 PDF
福建尤溪連合棚田システム
尤渓県聯合鎮人民政府 鎮長
陳 揚帆 PDF
甘粛省ディエブ・ジャイナ農林牧複合システム
甘粛省迭部県農牧林業局 主任科員
閆 国慶 PDF
貴州従江トン郷稲魚鴨システム
貴州省従江県農業局 副局長
韋 必武 PDF
浙江湖州桑基魚塘システム
湖州徐縁生態旅游開発有限公司 副総経理
倪  威 PDF
【日本】
能登における小学校児童のための GIAHS 学習教材
国連大学 サステイナビリティ高等研究所
いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット 事務局長
永井 三岐子 PDF
「大崎耕土」の世界農業遺産について
大崎地域世界農業遺産推進協議会/宮城県 大崎市 主幹兼係長
車田 敦 PDF
首都 30km 圏のアグリフォレストリー~武蔵野の落ち葉堆肥農法~
埼玉県 三芳町 観光産業課 主任
打田 欽也 PDF
世界農業遺産「能登の里山里海」を活用した国際貢献の取組
石川県 農林水産部 里山振興室 主任技師
白石 宏己 PDF
景観生態学的視点からみた揚浜式製塩と能登の里山里海の関わり
金沢大学 地域連携推進センター 特任准教授
伊藤 浩二 PDF
奥能登キリコ祭りの継承プロセス―祭礼自粛要請と対峙した時代
金沢大学 地域連携推進センター 教務補佐員
嘉瀬井 恵子 PDF
長良川システムにおける環境と生物多様性の生態学的展望
岐阜経済大学 経済学部 教授
森 誠一 PDF
清流長良川の鮎-里川における人と鮎のつながり-
岐阜県 農政部 里川振興課 技術主査
藤井 亮吏 PDF
静岡水わさびの伝統栽培
静岡県 農林技術研究所 伊豆農業研究センター
わさび生産技術科 上席研究員
馬場 富二夫 PDF
「静岡の茶草場農法」の GIAHS 申請の背景と認定後の取組み
静岡大学 農学部
鈴木 晴喜 PDF
徳島県「にし阿波の傾斜地農耕システム」における伝統的な
イタドリ敷き草栽培の現代的な評価

静岡大学 農学部
中谷 颯 PDF
高千穂郷・椎葉山地域における聞き書き事業の取り組み
-世界農業遺産を継承するために-

総合地球環境学研究所 研究員
嶋田 奈穂子 PDF
にし阿波の傾斜地農耕システム
徳島県 つるぎ町 商工観光課 課長補佐
大島 理仁 PDF
阿蘇地域における酒米「山田錦」の自然農法栽培
東海大学 農学部 教授
阿部 淳 PDF
国東半島宇佐地域世界農業遺産の概要
大分県 農林水産部 農林水産企画課 主任
佐藤 良平 PDF
宮崎 GIAHS のための研究グループの研究活動
宮崎大学 地域資源創成学部 准教授
西 和盛 PDF
【韓国】
ウルチン郡クムガンのマツ農林アグロフォレストリー遺産システム
蔚珍郡 課長
ジョン・クワンミン PDF
韓国漁業遺産第 2 号 ポソン郡のペルベ
海洋水産部 主務官
カン・ジョンウク PDF
韓国漁業遺産第 1 号 チェジュの海女漁システム
済州特別自治道 主務官
クウォン・ミソン PDF
タミャン郡のタケ農業システム
潭陽郡 係長
パク・ヒョジョン PDF
韓国漁業遺産第 5 号 木製の支柱を使用したワンドの伝統的な海苔の栽培
韓国海洋水産開発院 専任研究委員
リュウ・ジョンゴン PDF
クムサンの伝統的な高麗人参農業システム
錦山郡 主務官
シン・グムジャ PDF
韓国漁業遺産第 4 号 シンアンの海塩
京畿大学校 教授
オム・ソホ PDF
韓国農業遺産第 3 号 ナムヘの竹堰によるエリ漁
韓国漁村漁港協会 本部長
イ・ウンギ PDF
10:20 – 12:40
パラレル・シンポジウム 1

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール

シンポジウム 1:GIAHS の次世代への継承(通訳付き)
モデレーター 釜山大学校 教授
イ・ユジク
【中国】 浙江省における清遠市キノコ文化の動的な保全と持続可能な開発
浙江省慶元県食用菌管理局 副局長
葉 暁星 PDF
【日本】 子供達が農業と生物多様性の関係を学ぶ機会を作る珠洲市の取組み
石川県 珠洲市 自然共生室 自然共生研究員
宇都宮 大輔 PDF
【韓国】 韓国タミャン郡におけるタケ農業システム - 遺産的価値と保全計画 -
潭陽郡 課長
キム・ジョンク PDF
【中国】 GIAHS- 尤渓県リャンヘー棚田
尤渓県人民政府 副県長
劉 懐明 PDF
【日本】 GIAHS アカデミーの取組
- 地域住民との高千穂郷・椎葉山地域における課題と価値の共有 -

宮崎県 高千穂町 総合政策室 主事
田﨑 友教 PDF
10:20–12:40
パラレル・シンポジウム 2

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F インペリアルホール

シンポジウム 2:GIAHS とブランド化(英語のみ)
モデレーター 金沢大学 客員教授
中村 浩二
【日本】 日本における GIAHS を活用したブランド化
国連大学 サステイナビリティ高等研究所 客員シニアリサーチフェロー
永田 明 PDF
いかにして文化が資源になるか:
文化資源の利用主体における二つ事例研究

金沢大学 地域連携推進センター 博士研究員
シュクル・ラフマン PDF
世界農業遺産地域での農林漁業者はどれくらいの価値を生みだすことが できるのか ~ “ くにさき七島藺表 ” の高度ブランド化の例~
国東半島宇佐地域世界農業遺産推進協議会 会長
林 浩昭 PDF
人がつなぐ梅システムのブランディング
和歌山県 みなべ町 地域おこし協力隊 梅システムマイスター
青木 友宏 PDF
13:40 – 16:00
パラレル・シンポジウム 3

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール

シンポジウム 3:地域の多様な主体の GIAHS 保全への参加(通訳付き)
モデレーター 中国林業科学研究院亜熱帯林業研究所 副研究員
王  斌
【中国】 河北省渉県における乾燥台地の特性と保全活動
河北省渉県農牧局 副局長
賀 献林 PDF
【日本】 「大崎耕土」の持続可能な水田農業を支える多様な主体の参画
大崎地域世界農業遺産推進協議会/宮城県 大崎市 世界農業遺産推進監
武元 将忠 PDF
【韓国】 韓国農業遺産の保全に係る関係者の役割
釜山大学校 研究員
イ・ダヤン PDF
【日本】 にし阿波の傾斜地農耕システムと多様な保全対策
徳島大学 総合科学部 准教授
内藤 直樹 PDF
【韓国】 ファーストは誰?
- チェジュの海女漁システムを持続していくための多様な関係者の参加 -

済州大学校 教授
ユ・チョルイン PDF
13:40 – 16:00
パラレル・シンポジウム 4

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F インペリアルホール

シンポジウム 4:GIAHS と農村ツーリズム(英語のみ)
モデレーター 中国科学院地理科学・資源研究所 副研究員
劉 某承
【中国】 農業と生活 - 中国の乾燥地におけるロバ文化 -
中国科学院地理科学・資源研究所 博士研究生
李 禾尭 PDF
【日本】 漁業遺産と持続可能なブルーツーリズム
国連大学 サステイナビリティ高等研究所 リサーチ・アソシエイト
イヴォーン・ユー PDF
【韓国】 農業遺産地域におけるサスティナブルツーリズムと住民参加に関する研究
株式会社ヌリネット 代表
グ・ジンヒョク PDF
【中国】 人類学の観点から見た農業遺産のジレンマと対策の研究
雲南農業大学人文社会科学学院 講師
郭 静偉 PDF
【日本】 農業遺産景観の人的側面:大分県両合地域における地域開発の事例
大分県 宇佐市 農政課 地域おこし協力隊
佐矢 彩華 PDF
【韓国】 石垣の世界農業遺産とその文化的景観の魅力
済州 RG & E 研究所 チームマネージャー
ユ・ウォンヒ PDF
16:00 - 16:30
ポスターセッション

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール前ホワイエ

16:30 – 17:30
基調発表

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール

GIAHS in China
農業農村部国際交流服務中心 項目官員
劉 海涛 PDF
GIAHS in Japan
農林水産省 農村振興局 農村環境課長
原 孝文 PDF
韓国における農漁業遺産の発展
ERAHS韓国議長、協成大学校 教授
ユン・ウォングン PDF
17:30 – 18:30
全体会合及び閉会式

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F ロイヤルホール

パラレル・シンポジウムの報告
シンポジウム 1 GIAHS の次世代への継承
釜山大学校 教授
イ・ユジク
シンポジウム 2 GIAHS とブランド化
金沢大学 客員教授
中村 浩二
シンポジウム 3 地域の多様な主体のGIAHS 保全への参加
中国林業科学研究院亜熱帯林業研究所 副研究員
王  斌
シンポジウム 4 GIAHS と農村ツーリズム
中国科学院地理科学・資源研究所 副研究員
劉 某承
第 5 回 東アジア農業遺産学会の総括
ERAHS 代表議長、金沢大学 客員教授 中村 浩二
閉会の挨拶
みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会副会長、田辺市長 真砂 充敏
09:00 - 17:00
現地見学会

和歌山県果樹試験うめ研究所、みなべ町うめ振興館、紀州石神田辺梅林、奇襲備長炭記念公園 他

08:30 – 11:00
テーマ別セッション 1

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 2F グランドホール

セッション 1:GIAHS のモニタリング・評価(英語のみ)
モデレーター 済州大学校 教授
ユ・チョルイン
【中国】 ハニの棚田における農業者生産行動の生態補償の影響
中国科学院地理科学・資源研究所 副研究員
劉 某承 PDF
【日本】 地域の持続的な発展のための GIAHS 認定地の連携
- 能登の里山・里海(日本)とイフガオ棚田(フィリピン)-

金沢大学 客員教授
中村 浩二 PDF
【韓国】 韓国と日本の GIAHS 認定地域における様々な関係者のモニタリング活動
上智大学 研究員
キム・スラ PDF
【日本】 能登の里山里海における研究・人材育成を対象とした参加型事業 モニタリングの実践
金沢大学 地域連携推進センター 特任助教
北村 健二 PDF
【韓国】 韓国農業遺産のモニタリングと評価
韓国農漁村公社 次長
パク・ユンホ PDF
08:30 – 11:00
テーマ別セッション 2

Hotel & Resorts WAKAYAMA-MINABE 1F インペリアルホール

セッション 2:GIAHS の生物多様性の保全(英語のみ)
国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS) 研究員
イヴォーン・ユー
永井 三岐子
【中国】 田畑輪換と灌漑農業が行われる成都平野における水に関係する 生態系サービスの管理
中国科学院地理科学・資源研究所 博士研究生
張 碧天 PDF
【日本】 トキとの共生をめぐる課題の分析~野生復帰 10 年を迎えて~
新潟大学 朱鷺・自然再生学研究センター 准教授
豊田 光世 PDF
【韓国】 韓国農業遺産 クムサン郡の人参生産地植物群の特徴
東国大学校 研究員
キム・ジンウォン PDF
【中国】 成都市郫都区の畑地における土壌養分と分布
中国林業科学研究院亜熱帯林業研究所 副研究員
王  斌 PDF
【日本】 みなべ田辺の梅システム : 土地区画と生垣で構成された動態的植生
和歌山大学 システム工学部 准教授
原 祐二 PDF
【韓国】 GIAHS ハドン伝統茶生産地における特徴的な帰化植物
東国大学校 研究員
ウェイ・スヤン PDF

現地見学会のコースについて

紀州石神田辺梅林  紀州石神田辺梅林は、 梅の産地・田辺市を代表する梅林で、 その広大な梅畑は 「一目 30 万本」 と謳わ れます。また梅林としては近畿屈指の標高(約 300m)を誇り、そこからすり鉢状に梅畑と里山を臨むロケー ションが当梅林最大の魅力です。 そして遊歩道で標高約 400 mの 「大蛇峰展望台」 まで登れば、 太平洋 を遠景にさらに一帯を見渡す事ができ、 誰もがその雄大な景色に感動を覚えることでしょう。
紀州備長炭記念公園  備長炭記念公園では、 備長炭発祥の地である秋津川の紹介と、 備長炭の製炭過程を紹介しています。
 紀州備長炭発見館では、 木炭の歴史や文化あるいは種類・用途などをわかりやすく解説。また、 公園内に ある炭窯では備長炭の製炭が実際に見られ、 一層木炭への理解を深めることができます。レストランでは備 長炭を使用した食事をすることができ、 売店では燃料用の備長炭やさまざまな備長炭グッズを販売しておりま す。また、 紀州備長炭を使用したバーベキューコーナーも期間限定で営業しております。
和歌山県果樹試験場うめ研究所  果樹試験場うめ研究所では、うめ産業の更なる振興を図るため、 新品種の育成・探索、 生理生態の解明 や養水分管理技術開発、 高品質安定生産技術開発並びに生育不良樹の総合対策等の試験研究を行っていま す。また、 安全・安心・健康なうめ果実を生産するため、 効率的な病害虫防除や機能性成分の向上技術開 発にも取り組んでいます。
みなべ町うめ振興館  みなべ町うめ振興館は、 梅の歴史や特徴を、 映像や音声で楽しく学ぶことができるだけでなく、 町の歴史 や文化財を知ることができる施設です。 1 Fの歴史ゾーンでは、 南部郷に伝わる文化財や、 梅で染めた着物 など、歴史の情報を展示物とビデオでわかりやすく紹介しております。メインフロアとなる 2Fの梅資料ゾー ンは、 梅を人物・歴史・文学・サイエンス・環境・雑学など、さまぎまな視点でとらえた展示ゾーンです。《年 中満開の梅林をご覧いただける 「南部梅林」 のパノラマ》、《梅干しの科学と神秘の謎を解くサイエンスゾー ン》、《梅はどこから日本にやって来たのか ?》、《日本人と梅との深い関係》 など、興味深い事柄をわかり やすく展示解説しています。 3 Fには、 品数豊富な物産販売所があります。

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